新型コロナウィルス感染拡大影響アンケート
新型コロナウィルスの感染拡大による影響に関するアンケート
実施対象、日程など
調査実施団体:29団体 うち、回答数19団体
実施期間:2020年4月21日~26日
調査対象の選択について:
今回、影響が大きいと思われる、下記グループに属する高知県内の団体(NPO法人及び任意団体)21団体と、認定NPO法人8団体の、合計29団体へアンケートを行った。
(個別団体名は表示しないとし実施した。)
1)対価性が低い自主事業を行うNPO (文化事業、まちづくり事業など)
2)委託事業と自主事業を行うNPO (指定管理での児童館、障がい者センターなど)
3)制度を活用した困難をかかえる人の支援に取り組むNPO及び、制度外と制度を組合すNPO(障がい者支援、高齢者支援、虐待支援、過疎地支援など)
4)制度外の事業に取り組むNPO(こども食堂、ひきこもり支援、シェルター、ホームレス支援など)
実施方法:ウェブアンケートフォーム
1.新型コロナウイルスの感染拡大による「活動内容」への影響について
多数の団体が「現在影響が出ている」と回答しており、主な影響は自粛要請による施設の閉館や、研修等の中止、事業開始の見通しが立てられないなどである。また、「今後影響が出ると思う」「当面影響は出ないと思う」と回答した団体も、緊急事態宣言や自粛要請の状況によっては活動の縮小や給与の払いへの影響が出るのではないかと懸念している。
※回答の詳細については、下記(A)に記載しています。
2.新型コロナウイルスの感染拡大による「経営面」(資金繰りや雇用の確保など)への影響について
経営面への影響については、影響の大小はあるが、70%以上の団体が「現在影響が出ている」または「今後影響が出ると思う」と回答している。主な影響としては、サービス等の売上や顧客、利用者の減少、委託費や補助金の減額などであり、影響が大きい団体では500~600万円以上減収の影響が出る見込みであるとのことである。また、各団体感染拡大防止のため工夫を凝らして活動を行っているが、委託や補助での事業を実施している団体が多く、自粛要請による事業中止の影響により委託費や補助金の減額への不安を抱えている。
回答についての詳細は、下記(B)へ記載しています。
3.必要な支援策について(複数回答可)
多くの団体が資金面の支援を必要としており、活動に係る経費や、職員の生活保障などの不安が大きな要因であると考えられる。マスクやアルコール消毒、食糧を求めている声もあり、物資不足も窺える状況である。また、コロナウイルス対策専用の情報を入手する ことができるウェブサイトの設立やオンライン業務への指導を求める声もあった。
回答についての詳細は、下記(C)へ記載しています。
4.その他活動分野における新型コロナウィルス感染拡大に伴う懸念を教えてください。
・5年半に渡って高知県東部の観光全体を底上げするために努力してきた。一昨年の近隣施設の大人気をきっかけにやっと努力が報われ始めたが、ここで一気に観光業自体が壊滅的なダメ―ジを受けると思われる。心の底から無念である。
・会員の中に感染者が出れば、電話相談活動を中止しなくてはならないこと。養成講座が開けないと、相談員の拡充ができないこと。研修ができないこと。
・介護サービスに係る人材不足が悪化し、高齢者や障害者が本来受けられるサービスがなくなる。同時に人がいないことで新規サービスの立ち上げも困難。
・提供しているサービスは、どうしても他の仕事よりも感染する恐れを抱えているのは医療従事者と同じ。物資が少ない状況で、スタッフの不足もあり、医療的ケア児への対応にはより一層の注意が必要なため、スタッフの体力と感染しないかという不安がある。
・外部団体とのコミュニケーションが取れない。
・派遣依頼があれば出ていくことになるが、顔を密接に近い状態で作業するため、いわゆる「密」を避けることがなかなか不可能。例えば、TVで見た他県の手話通訳士がクリアファイルで作ったと思われる医療用に似たものを装着していた。手話通訳は、マスクはできないけれど、クリアファイルは透明で口形や表情がよく見える。ああいうものを手づくりできないかと思った。
・経済環境に恵まれない不特定多数の利用者を対象としており、様々な対策が徹底できない可能性があ
る。逆に支援者は福祉関係者が多く、すでに活動を制限されている支援者も出ている。支援に支障をき
たす可能性の調査を開始したが、現時点では具体的な問題は出ていない。
・現在働いている人たちの労働時間の減少、退職による経済的困窮。
・自粛要請により、2~3か月間自宅で過ごす高齢者の機能低下、認知症の進行が心配です。
・子どもたちが家庭でどのように過ごしているのか。食事、虐待等。
・私達は県内外の観光客を対象に活動しており、不特定多数の人と接触する機会が多い。しかも、会員の平均年齢は約70歳と高齢である。もし感染すれば、重症化する可能性が高く、危惧している。
・人が集まることは避けなくてはいけないので、通常の業務ができない。
・もし関係者の中に感染者が出ればすべて閉じざるを得ないのではないか。
・児童館運営事業、子どもの健全育成推進事業等の事業が行えない場合、今後活動できるようになったと
しても、子どもたちの参加が減少することを懸念しています。
・関係団体(寄付をいただいている飲食店や一般企業も含む)が様々な形で影響を受けている中、それに対する具体的な支援方法や中間支援組織としての今後の役割が全く決まっていない。
・夏に感染拡大が続けば面接相談や直接的支援(付き添い)の制限や、電話相談活動においても一時休止又は時間短縮等を考えなければならない。
(A)活動内容への影響の具体的な内容
上記1の、新型コロナウィルス感染拡大による「活動内容」への影響についての、詳細な内容です。
・行政による要請により休館中。施設の売り上げ収入が収益のメインであるため、それを絶たれたので職員給与が払えない可能性が高い。
・4月の講座と研修を中止とした。電話相談活動は継続中(不安な人は出てきていない)
・市民有償ボランティアによる高齢者生活支援ヘルパー派遣の介入調整が困難。
・サークル活動・教室等が開催できないため、収入が無くなった。講師への謝金の支払いもどのようにす
るか考えています。
・勉強会、グループカウンセリング、訪問支援、居場所活動など人が集まるということができていない。
・自宅待機となっている方もいるので、利用が減少している。又、施設でのサービスも利用がないため、
運営受託をしてくださっているところからスタッフに休んで欲しいと要請があり、スタッフの生活の心配がある。イベントがすべてキャンセルとなり、今後の見通しが難しい。
・県の委託事業実施の見通しが立たない。例年なら委託事業のトップを切って講座が5月から開始のはずだが、到底開始できる状況ではない。
・就職支援を行うにあたり、対面での面談や集団でのセミナーが行えない。
・あったかふれあいセンター事業においては、集いの縮小や閉鎖等になっています。日頃はその中で給配
食事業をし、活動費を補っていますが、3月初めから現在まで(5月20日までは休業が決まっている)
給配食事業による収入がない状況。パート職員には休業をさせているため生活の保障ができていない。
・3月から開所していない。
・3月5日から22日まで活動を休止した。4月10日から5月10日までも活動休止としており、さら
に延長が予想される。
・演奏会などの人の集まるイベントの中止やカフェの営業休止による減収。
・サロン(定食、お茶、野菜、雑貨販売)を閉じている。新しく始めた子ども食堂をテイクアウトに変更。逆に宅配弁当は増加している。
・児童館運営事業(子ども会活動)、子どもの健全育成推進事業、子どもの居場所づくり等行うことができていない。
・研修会の開催のめどが立たなくなり、経費がかかるが実績が上がらない。
・2020年度事業の中止、延期等
・講演会の中止や支援活動に欠かせない継続研修会、勉強会などの開催を中止し、出張法律相談を見合わ
せている。
(B)売上や受注、利用者数や委託金の減少などがあった場合の金額(見込みも可)
上記2の、新型コロナウィルス感染拡大による「活動内容」への影響についての、詳細な内容です。
・現在~ゴールデンウィークまでの休館で済めば500万~600万円の減少。夏休み期間まで続けば2,500万円以上の減少。
・全体収入の約60%(約5,000,000円)
・3月~ 150万円/月
・50万円ほど(それに加えて今後も続くのであるならば、補助金額100万円ほど)
・現在は相談や審査会の会場で、人と人との間隔をあける。入室人数を間隔を維持できる範囲に制限する等ソーシャルディスタンスを徹底する形で対応しているが、現在の緊急事態宣言が延長される場合には、緊急案件以外は利用をご遠慮いただく形での対応を考えている。その段階からは収支に影響が出る。
・月に20万円くらいの減額になる見込み。
・受託費が月あたり約100万円減少する。休業が長引けば資金的に厳しくなる。
・2月以降この場所に来て食事をしたりお茶を飲む人は減ってきたが、配食弁当の数は増加している。差し引き大きな変化はない。
・200万円程度
(C)必要な支援の具体策
上記3の、新型コロナウィルス感染拡大による「活動内容」への影響についての、詳細な内容です。
・様々な有効事例の情報提供
・他団体の支援状況
・貧窮家庭の食糧支援が必要である。
・スタッフの賃金だけでなく、経営者も生活があるので、経営者に対しての生活費支援も必要。また、
いつまで続くか定かではないので、一回だけではなくある程度の期間が必要だと思う。現在政府が打
ち出している事柄は、煩雑になりすぎているように思う。簡素化しないと支援にはならない。
・利用者がマスクを持参していない場合は提供することにしているが、在庫が少ししかなく、消毒液は
手に入らなかった。これらがあればいいと思う。
・自営業者の相談が増えてきている。社協の貸付は利用可能だが他にあればなおよい。
・今のところ委託費は減額されないので職員に関しては問題ないですが、パート職員を休業させてい
るので、生活面の保障を考えなければならない。
・活動休止が長引くようであれば、資金援助を要請せざるを得なくなる。
・事業の実績が上がらなくても、委託費等の減額をしない。
・新型コロナ対策専用のウェブサイト設立・オンライン会議や業務への切り替えの手引きや指導
アンケート結果PDF
アンケート結果についてのお問い合わせ
高知県ボランティア・NPOセンター
〒780-8567
高知市朝倉戊375-1 県立ふくし交流プラザ4F 社会福祉法人高知県社会福祉協議会内
TEL:088-850-9100
FAX:088-844-3852
E-mail:kvnc@pippikochi.or.jp